大人の矯正歯科
大人の矯正歯科

近年では歯列矯正治療が身近になり、受診される患者様が増えてきております。これまで大学病院にて長く臨床の現場に携わりながら様々な症状の患者様を治療してきた経験と世界中で日々発表される論文や研究成果をもとにした科学的根拠に基づく矯正治療を患者様のお気持ちに寄り添いながらご提供してまいります。
特に当院では
にこだわって治療をしてまいりたいと考えております。
といった点が挙げられ、総じてクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上が見込まれます。

歯の表側にブラケットを装着し、ワイヤーを通すことで歯列を矯正する治療法で、幅広い症状に対応できます。近年ではブラケットが白く目立ちにくい素材となっていたり、金属アレルギーなどを起こしにくい生体親和性に優れたブラケットなどが開発されております。

表側矯正装置での治療に限り、初診相談のカウンセリングおよび精密検査後、2週間程度で装置を装着いただき治療を開始いただけます。
*当院の診療スケジュールの都合もございますため、必ずご希望の方全員に提供可能とは限りませんが、
ご予約時やカウンセリング時にその旨、お伝えいただけましたらスケジュールをご提示させていただくよういたします。

歯の裏側に装置を装着し治療する治療法となります。治療中も周囲の方に気付かれにくく、装置を装着している周辺部に対して唾液の循環もあるので歯磨きがしづらいことによるむし歯や歯周病への罹患リスクが低いメリットがあります。また、上下顎前突の方は表側に装置を装着するとお口元が、より膨らんでしまうため裏側に装置を付ける舌側矯正ではメリットを多く享受できる傾向にあります。当院では上下ともに舌側矯正となるフルリンガル、上顎が舌側矯正、下顎が表側矯正のハーフリンガルを提供しております。

患者様の歯型に合わせ、マウスピースを作製し、およそ1日20時間装着していただき、歯を動かしていく治療法です。透明のマウスピースを使用するため、口を開けたときに矯正装置が目立つ心配がありません。自分で取り外しが可能なため、お食事、歯磨き時の不快感はありません。2025年現在、全世界で1000万人以上の治療実績があり、日々研究開発がなされているアメリカのインビザライン社のマウスピースを当院では導入しております。
| 装置 | 表側ワイヤー矯正 | マウスピース型 矯正装置 |
|---|---|---|
| 見た目 |
![]() 装置が歯の表側にあるため目立つ。白いブラケットや白いワイヤーを選ぶことで目立ちにくくすることも可能。 |
![]() 透明なマウスピースを使用するため、ほとんど目立たない。アタッチメントという白く小さな突起物をつけることがある。 |
| 適用症例 | 重度の不正咬合や抜歯が必要な症例など、幅広い歯並びに対応可能。 | 軽度から中等度の不正咬合に適している。重度の症例や、抜歯によって大きく歯を動かす必要がある症例は、治療が難しい場合がある。 |
| 自己管理 | 装置は固定式なので、患者自身による管理はほとんど不要。 外すことができないため、食事のたびに装置に食べ物が詰まりやすい。 |
1日20時間以上など、定められた装着時間を守る自己管理が必要。 治療中にマウスピースを紛失リスクもある。 |
| 口腔ケア | 装置の周りに食べかすや歯垢が溜まりやすいため、丁寧な歯磨きが必要。装置周辺に付着する細菌により一時的に歯茎が腫れることもある。(治療後には元に戻る) | 食事と歯磨きの際には取り外せるので、普段通りに歯磨きができ、清潔に保ちやすい。 特定のイベントがある際には一時的に取り外しイベント参加することも可能。 |
| 痛み | ワイヤーエンドが頬に刺さり口内炎ができたり、強い痛みを感じたりすることがある。 | 比較的弱い力で少しずつ歯を動かすため、痛みが少ない傾向がある。 |
| 通院間隔 | 3週間~1か月に1回程度の通院が必要。 *3週間に一度の通院にすることで治療の進行をスムーズに進める工夫をするクリニックもある。 |
1~3か月に1回程度の通院で済むことが多い。 |
| 食事 | 食事に制限はないが、食べ物が装置に挟まることがある。 | 装置を外して食事をするため、基本的に食事制限はない。 |
| 金属アレルギー | 生体親和性に優れたブラケットやワイヤーを選ぶことでアレルギーリスクを減らすことが可能。 *金属アレルギーであることは歯科医師に事前に説明しておくことを強く推奨する。 |
起こさない。 |
全長4㎜~8㎜程度のチタン製インプラントのことで、歯を動かす際の固定源として一時的に顎骨に埋入いたします。自由度の高い歯の移動をかなえることや一塊で歯を動かすことが可能なことから治療の効率化や治療期間の短縮につながります。
骨格性の不正咬合の患者様には顔貌の審美性、咬み合わせ(咬合)の改善を図り、口腔機能の回復と心理的なストレスの解消を目的とした外科的矯正治療を口腔外科医や形成外科医と連携してご提供しております。また自費診療となりますがサージェリーファーストも対応しております。
他院で歯列矯正をしたが仕上がりにご不満がある方、マウスピース型矯正で治療をしたが歯のがたがた(叢生)を解消したのみで咬み合わせが改善が解消されなかった、あるいは増悪してしまった方などの再矯正治療をご希望される方が増えております。
前歯部のガタガタやすきっぱ(空隙歯列)といった症状に対してワイヤー矯正やマウスピース型矯正で治療をしております。適用症には限りがありますので一度、初診カウンセリングにお越しください。また、前歯部に限らずに臼歯部などの限局的な矯正を行うことも可能です。
義歯(入れ歯)の安定化を図るために部分的に矯正を行うことやインプラント治療の計画にも部分的な矯正が組み込まれることもございます。患者様の治療選択肢を増やすメリットがあるため、部分矯正を他科と連携してご提供しております。
歯は顎の骨の間に埋まっており、周囲には歯槽骨という歯を支えている組織があります。この歯槽骨のサポートが無い位置に歯を並べてようとしてしまうと歯肉が下がる(歯肉退縮)を引き起こしてしまいます。特に成人では加齢に伴い骨が薄くなる傾向にあるため、当院では歯科用CTを活用し、患者様の顎骨の厚みを視覚と数値で把握することで、可能な限りリスクを回避した安心で安全な歯列矯正を実践しております。